有効な自動車盗難・車上荒らし対策とは?

後部窓ガラスからの進入手口 近年、 自動車盗難車上荒らしの被害は増加の一途をたどり、ホームページ上での警察庁の犯罪件数データ等の公表や、新聞・雑誌・TVでの報道も行われ、自動車オーナー自信の自己防衛に対する意識は若干向上したものの、まだまだカーセキュリティー製品(アラーム製品)に対する認識は低いのが現状です。

 基本的な機能や動作、車種や駐車環境、車の用途別における有効な対策実施はもとより、既にご使用になっている方でさえ間違った認識により、本来のカーセキュリティー製品の正しい使い方を行っていないがために不用意にサイレン(音)を鳴らしてしまい、近所迷惑を引き起こし、安心を得るどころか負担にまで感じてしまう様な状況に陥っていらっしゃる方も多いのは事実です。(法律改正後は音量が小さくなりました)

 そこで当サイトはそれらカーセキュリティー製品(盗難警報装置・盗難防止装置)を初めて装着される方でも、出来るだけ判り易いようにカーセキュリティー製品選びのポイントから、正しい使い方(操作方法)、メンテナンスについてまで全般的に解説致しました。これからカーセキュリティー装置を取り付ける方だけでなく、既に使われている方も是非ご一読して頂き、ご参考にして頂ければ幸いです。

1.車両盗難被害の多い車種は?

キーホールの破壊  最近は高級車ばかりでなく、軽自動車や低年式の車の被害も急増しています。

 高年式の車については、イモビライザーの標準搭載により車両盗難自体は減少の傾向にありますが、相変わらずカーナビや車内に保管していた荷物や金品等を狙った車上荒らしは増加の傾向に有ります。

  車上荒らし目的でまずは車輌ごと盗み、人目のつかないところで根こそぎ車内のカーナビやカーオーディオ、チューンナップパーツを盗り、最後には証拠隠しの為に消化剤を撒いて乗り捨てられるとか、犯罪目的、暴走目的、乗り捨て目的も多いのです。

  特にパーツ盗り目的の場合は、盗られた後発見されるケースが多く、オーナーは変わり果てた愛車だけが手元に戻る事になりますので特に悲惨です。

2.純正イモビライザー・純正セキュリティ(アラーム)システムが装着されているから安心?

 イモビライザーとは、通常キーに埋め込まれたICチップのIDを、車両本体に装着されているCPU(ECU・自動車を制御するコンピューター)が確認した時だけエンジンの始動・走行が可能になる盗難防止装置の事です。ヨーロッパでは既に義務化され、日本でも装着車種が急速に拡大しております。将来全ての車種がイモビライザーを装着されるのも近いと思われます。

 警察庁の発表資料でも指摘されている通り、純正イモビライザー装着により、一部の盗難多発車の被害減少の効果が顕著に現れた事は事実です。しかし、実は純正イモビライザー装着された車種においても、極一部の盗難多発車に限り、いまだ発生しているのも事実です。

 それは何故でしょうか?実はメーカーが装着する盗難防止装置は全て同じ結線配線の為、窃盗犯に攻略方法を研究されてしまうからです。それだけではありません。カーショップで売られているチューニング用ECUや、イモビ非装着車のECU、マイナーチェンジ前のECU等の悪用も考えられます。また、同一車種でイモビライザーの装着がマイナーチェンジ後に行われた車種はマイナーチェンジ前のCPUを装着して盗まれる手口も有りました。

 盗難多発車種でなければ、イモビライザーが装着されている場合、自動車盗難に対してはあまり心配は要らないかもしれませんが、車上荒らしの危険性がある場合に関しては別途対策を行う方が良いでしょう。

 ちなみに・・・最新の国産高級車や高級外車の一部には、標準またはオプションにて純正でも強力なアラーム系盗難防止装置(音を発する盗難警報装置)が装備されています。(勿論サイレンもバックアップ付きです) この様な車種には後付のカーセキュリティー装置は特に必要が無いかも知れません。

 何故なら、従来1箇所(ECU)のみであったイモビライザー照合機能が、複数箇所の部品による照合になり、実質自走による盗難の危険性が極端に低くなった事、車上荒らし対策としても車の開発当初から防犯システムの仕組みを各所に組み込んだ複雑な設計になっている事などが理由に挙げられます。 但し、これはほんの一部の車種のみの事で、安心だとは言えないでしょう。

3.どの様な対策が有効か?物理的な対策について

 物理的な対策を行う製品は車上荒らし対策としてはあまり有効ではございませんが、自動車盗難対策としては物理的に操作を阻止する物が多数売られております。以前は主にハンドルロックのみだったこれらの商品も、ATシフトゲージをロックする物や、輪止めにより強力に阻止する商品も開発されております。

 これらの商品の利点は購入後、直ぐに活用出来、種類によっては幅広い車種に対応しており、車両を乗り換えても継続的に活用出来るのが利点となっております。また、これらの商品を複数活用したり、後述するカーセキュリティー製品(アラーム)との併用する事により、よりいっそう安心感を得られるのです。

ハンドルロックタイプ

ハンドルロック 一見有効な手段と思われるハンドルロック(ハンドル操作を物理的に出来なくする装置)は、窃盗団から見れば躊躇しない様です。

 私自身、真っ赤な目立つハンドルロックを使用していた時に、車両盗難未遂事件に遭いました。

 以前、盗難防止装置の専門書籍でも外し方を画像でも紹介していることもありました。これでは装着している意味が有りません。

 ハンドルロックは後述するカーセキュリティー製品(アラーム)との併用する事をお勧め致します。

輪止めタイプ (お勧め!)

セーフティロック 幅広い車種に対応出来、簡単装着かつ窃盗犯からしてみれば厄介なのがこのタイプです。破壊に対しても音を発する切断工具を使用しないと不可能。ハンドルロックと異なり、車内での破壊ではなく車外での破壊行為となるので周囲に気付かれてしまい破壊もし難いタイプです。

 意外とコンパクトで車内に積んでおいてもあまり邪魔になりません。ハンドルロックよりインパクトが有ります。(バイクにも使用可能です。)

 こちらで購入可能です。 → 

ATシフトゲージタイプ

 シフトゲージは小型軽量で、外した時には場所を取らない点は優れますが、装着自体にアピール度が低い、車種依存型と言う点が気になります。こちらもカーセキュリティー製品(アラーム)との併用がお勧めです。

物理的な対策以外の対策

  窃盗犯が一番嫌うのは音での警告です。音さえ無ければ車内で潜んで犯行を続ける事が可能です。ドアを開ける、ジャッキアップする、衝撃を与える、ボンネットを開ける、等など・・・。自動車に異常が発生した場合、サイレンやウィンカーの点滅等、音や光での威嚇で窃盗犯の犯行を抑止する電子装置(カーセキュリティシステム)をカーアラームと言います。このカーセキュリティー装置(アラーム)こそが、効果の高い対策なのです。

  私が考える防犯対策の優先順位は、

1. 
2.自走を防ぐイモビライザー機能 
3.通知システムや位置情報 

これは車上荒らし対策をメインに考えても同じ事です。

4.何をメインに対策をするか?目的を明確にする

 アラームには大きく分けて「盗難警報装置」と「盗難防止装置」の2種類が有ります。この違いはアラーム作動中エンジンがかからなくする機能を持っているか持っていないかです。

 当然自動車自体の盗難を防ぐには「盗難防止装置」でなければ意味が有りません。車上荒らしや当て逃げ防止を目的とするならば「盗難警報装置」でも十分に有効です。まず、自分自身どちらを必要(目的)としているかを明確にする必要が有ります。最近の新型車では、メーカー側がかなりの技術投入を行い、盗難防止性能は以前より飛躍的に向上しました。盗難多発車で無ければ盗難警報装置で十分だと思います。

 また、単に機能を中心に考えるのではなく、アラーム自体の使い勝手や本来の使い方の違い、特性、駐車環境、車の使用目的も十分考慮すべきです。

キーシリンダー抜き被害車両の例 ちなみに・・・盗難警報装置の部類でも、簡易的なスターターカット機能を持つ物もあります。しかし、これはあくまで盗難警報装置と言えます。

 両製品(盗難防止装置と盗難警報装置)の違いを簡単に説明すると、アラームの緊急解除用スイッチ(バレイスイッチとかプログラミングスイッチと呼ばれる)を堂々と見せても何ら問題の無い製品が盗難防止装置。

 そのスイッチを隠さなければならない製品は盗難警報装置です。(緊急解除の方法が単純なため隠さなければならない) 

 暗証番号スイッチを採用している代表的な製品はCLIFFORD、Grgo(ゴルゴ)、パンテーラです。

 
5.車上荒らしの対策

 車が高級車ではないから大丈夫!だとか、古い車だから大丈夫!と思っている方は大きな間違いです。車上荒らしは小銭・CD目的でも行われます。安心は禁物です。車内に小銭・バッグ等貴重品が無造作に置かれている車、(上着・コートが置いてある車も標的になります)、カーオーディオ・カーナビ装着車(純正カーナビも盗られます)

  車内の物だけではございません。純正のアルミホィールやタイヤ、ブレーキ、サスペンション、エアロパーツ等、中古商品の売買が活発化した現在、何でも盗られると思った方が現実的です。

  車上荒らしもカーセキュリティー(アラーム)が装着されていれば、ある程度の被害拡大を抑止する効果が有ります。しかし、アラームは車両自体に異常を感知した場合のみ作動するもので、いきなり窓ガラスを叩き割る様な粗暴犯の犯行には抑止にも限度が有ります。

 但し、勿論アラームが装着されているからこそ躊躇させたり、人目をはばかって犯行の続行を断念させる効果は期待出来ます。

  近年窓ガラスに貼るタイプの窓ガラスを割っての侵入を抑止する商品も発売される様になりましたが、どちらにしても割り難くするだけで、絶対に割れないと言う製品では有りません。

6.車上荒らしに遭いやすい場所や状況

 月極駐車場、出先の駐車場。(カーショップ、大手スーパーマーケットの駐車場。お台場等観光地の大型駐車場、ファミリーレストランの駐車場(特に座敷に上がる和食系ファミレスが危ない。遮断器付きの駐車場も安心出来ない)

  海(海水浴場・サーフィン)、山(スキー・スノボー)、遊園地(ディズニーランド・ユニバーサルスタジオ)等の大型娯楽施設の大駐車場。いずれにしても人気の無い場所か、反対に人混みに紛れての犯行が多い様です。

  それから、アラームを装着していたとしても安心しきって車内の見える場所にバッグ等を置いていては被害に遭うでしょう。

7.車上荒らしの被害件数増加は全国的に深刻です。

  純正アラームが装着されていない車には後付のカーセキュリティー(アラーム)製品を装着すべきです。

 近年、車上荒らしの被害は増加の一途をたどり、もはや何らかの対策を講じるのは当り前の世の中になっております。メーカー側もアラームを標準で装備するなど改善の方向をとっております。

 自分の大切な私物を車内に残さない事が第一ですが、カーナビやカーステレオ等、車に装着されているものを狙う窃盗犯にはサイレン音が武器のアラームしか対策方法が有りません。それに装着したこれらの機器を盗まれるだけでなく、窓ガラスを割られるとか、ドアをこじ開けられるとか、一旦被害に遭うと金銭的な被害だけでなく、精神的なダメージをも受けてしまいます。

 「自分だけは大丈夫だろう。」と思っている人は貴方だけでは有りません。被害を受けてから対策を行うより、被害を受ける前に対策しましょう!

 私の場合、駐車場が月極青空駐車場と言う状況ですが、皆さんの中にはシャッター付、自宅車庫かつ防犯対策済みと言う羨ましい方もいらっしゃると思います。但し、それがゆえに安心しきってしまって盗まれてしまった方もいます。

 また、車は外出するために使用するもの、そう、動かしてなんぼの移動手段の道具です。出先の防犯対策も十分に視野に入れなくては万全では有りません。

  車上荒らし対策は難しく、後付けのカーセキュリティーを取り付けてもいきなり窓ガラスを割る粗暴犯には無力です。

  しかし、私も「防犯装置装着車」と言うステッカーを貼っていた為に被害に遭わず、難を逃れた事も事実。勿論本当にアラームがついていれば、最小限の被害に抑えられる事も十分可能です。運良くば犯人を捕まえるための手掛かりとなる目撃情報を得られるかもしれません。

  貴方が仮に窃盗犯とします。車上荒らしをしようとする時、カーセキュリティーが装着されている車と装着されていない車とどちらを狙いますか?

  そう、勿論装着していない車の筈です。カーセキュリティーを装着している車を狙う場合、目撃されないか?とか、捕まらないように尚一層慎重にならなければならず、手が出しにくい筈です。ですから車自体盗られる心配が無い方でも、最低限何らかの盗難警報装置は必ず装着しましょう!

8.盗難多発車の後付けカーセキュリティー(アラーム)製品の選択

 窃盗団に人気が有り、車自体を盗まれる盗難多発車に該当する場合、特に留意しなければならない事は、窃盗犯は何らかのカーセキュリティー(アラーム)装置が付いている事を想定した上で犯行に及んでいる事を十分に認識しておかなければなりません。

  事実、私の車が車両盗難未遂の被害に遭った時、窃盗犯は手際良くボンネットを開けアラームの配線やホーンの配線を探り出し切断しょうとしています。結局私の車の場合、サイレン音を解除出来なかったため窃盗犯は諦めました。

 目立つ様に装着していた真っ赤なハンドルロックも意味が有りませんでした。ポイントとしてはボンネットを開けられても簡単にサイレンやアラームの作動自体を解除されない事。例えサイレン音を止められ、イグニッションやスターターを直結されても簡単にエンジンが掛けられない事。盗難多発車の場合、この2点がしっかり対策されていない場合意味が有りません。

  特に安価な盗難警報装置は、装着していたにも関わらず盗まれたと言う方が非常に多いです。安く済ませようと安価な製品を装着したものの、結局は上位機種へ付け直しと言う高い勉強代だけは避けたいものです。

9.アラームは半製品

 中級機以上のカーセキュリティー製品は、装着前の装置は半製品の様な物であり、それを装着者(インストーラー)が施工時に加工し、装着する事で初めて製品としての機能を有します。ですからインストーラーの施工技術が製品の完成度(防犯度)を左右します。

 同時に、カーセキュリティー製品のパッケージ(部品構成)は最低限必要なパーツ構成であったり、目的別の推奨構成であったりします。ストレートに言えば、オプションのセンサーやパーツを使用しなければ十分な防犯にはならないと言う事もある意味言えるのです。

  例えば、家の玄関をピッキング対策として鍵を付け替えたとします。しかし、泥棒の侵入を防ぐには窓(サッシ)にも防犯対策を施さなければ十分な対策とは言えない様に、常にその車種に合わせた防犯システムをトータルで検討しなければ意味が有りません。

 単に売られているものを装着すれば良いのではなく、専門家に相談し、予算や駐車状況、車の使用目的に合わせた対策を行う事が賢明です。

10.盗難防止装置を付ければ安心か?盗られないか?

 残念ながらこれははっきり言ってNOです。例え幾らお金を掛けたとしても、絶対盗られないという保証は得られません。あくまでも盗られ難くするのがカーセキュリティー装置とお考え下さい。勿論ある程度の安心感は得られます。私もしっかりしたセキュリティを取り付けてから、かなり安心し安眠出来るようになりました。(^^;)

  私を含め今まで未遂で防いでいる人は、必ずと言って良いほど盗難防止対策に力を入れている人です。 しっかりとした後付けカーセキュリティー製品を選択し、信頼出来る取り付け業者にお願いする事が重要です。

11.価格・取り付け費

 これは一番気になる問題でしょう。(^^;)

  セキュリティ製品にも高額な製品から安価な製品まであります。でも高ければ良いという物でも有りません。中には多機能すぎて不要な機能まで付いてきたり、多機能がゆえに装置本体の大きさが大きくなり、装着が困難かつ見つかり易くなる製品も有ります。

  一般に大手カーショップで売られている「盗難警報装置」は本体が実売価格で1万円程度から5万円程度の物が有ります。取り付けは簡単で工賃を入れても3~8万円程度位です。

 しかし「盗難防止装置」ですと本体は大体3万円~中には20万円以上の物まで有ります。このクラスになると専門的な知識や資格も必要な物もあり、工賃を含めると10万円~30万円以上にもなります。

 外車の場合は必要部品が発生したり施工工定数が多くなり割高になるのが普通です。
自分で取り付ける人は別として、多くの方は5~10万円前後を装着している様です。しかし旧式のGTRやランクル100・シグナス等盗難多発車では、少なくとも15万円以上は掛けて装着している方が殆どです。

12.保険の適用

 一部の盗難多発車の場合、新規保険加入による一般車両保険(盗難適用)の加入は、保険会社から断られるケースが多発しています。これは勿論自動車メーカーが純正でイモビライザーを装着している車でもです。

 何故でしょうか?考えられるのは純正のイモビライザーだけでは窃盗犯から守れないと判断しているからです。新規加入でなければ、取りあえず契約は可能と思われますが、もし、その車が盗難された場合、保険会社からは勿論保険金が支払われるものの、まずその後は保険の継続契約が出来なくなってしまいます。

  一方、純正イモビライザーが装着されていない車種でも、アラーム(イモビ機能付)を装着した場合、保険加入が可能となり、かつ保険額の割引も適用されます。(ちなみに私もそうです。)

 但しこの場合、保険会社に対し領収書やアラーム自体の製品名、装着したショップ名等を書面にて伝える必要が有りました。